返報性の法則ってなに?ビジネスで使用されている心理テクニックを解説

『返報性の法則ってって何?』というタイトルと、プレゼントを渡されている女性のイラスト

こんにちは、はじめです。

返報性の法則(返報性の原理)とは、「人は他人から何かをしてもらったとき、自然とお返しをしたくなる心理」のことです。この心理は社会的な相互作用の根本的な動機の一つであり、ビジネスや日常生活、恋愛など幅広い場面で見られます。

目次

返報性の法則の4つのタイプ

  1. 好意の返報性
    親切にされたら親切で返したくなる心理。例:SNSで「いいね」をもらったら「いいね」を返したくなる。
  2. 敵意の返報性
    攻撃されたら仕返ししたくなる心理。
  3. 譲歩の返報性
    相手が要求を譲歩したら、自分も譲歩しなければと感じる心理。営業や交渉でよく使われます(「ドア・イン・ザ・フェイス」テクニック)。
  4. 自己開示の返報性
    相手が自分のことを話してくれたら、自分も話したくなる心理。

返報性の法則を裏付ける有名な実験

心理学者デニス・リーガン氏の実験が有名です。
仕掛け人が被験者に飲み物を買ってあげた場合、何もしていない場合と比べて、被験者は仕掛け人の頼み(福引券の購入)を2倍も引き受けやすくなったという結果が出ています。

ビジネス・マーケティングでの活用例

店舗・営業での事例

  • 無料サンプルや試食の提供
    スーパーの試食や化粧品店のテスターなど、「無料で体験できる」施策は返報性の法則を活用しています。試食や試供品をもらうと、「何か買わないと悪いな」と感じて購入につながりやすくなります。
  • 丁寧な接客やおもてなし
    洋服店で親切にコーディネート提案を受けたり、飲食店で心のこもったサービスを受けたりすると、つい商品を購入したりリピートしたくなるのもこの心理です。
  • 営業トークや交渉
    まず高額な提案をして断られた後、現実的な提案を出すことで「譲歩の返報性」が働き、相手が受け入れやすくなります(ドア・イン・ザ・フェイス)。

Webマーケティングでの活用

Webマーケティングは返報性の法則と非常に相性が良く、さまざまな手法に応用されています。

  • 無料プレゼントや特典
    メルマガやLINE登録時に「無料PDF」「限定動画」「割引クーポン」などの特典を提供することで、「お返ししなきゃ」という心理が働き、登録や購入につながりやすくなります。
  • 有益な情報の無料発信
    ブログ記事やSNS、YouTubeなどで役立つ情報を惜しみなく発信することで、読者・視聴者に「この人から商品を買いたい」「サービスを利用したい」と思わせる効果があります。
  • SNSでのエンゲージメント
    企業アカウントがユーザーに「いいね」やコメントをすることで、ユーザーも「いいね」やシェアで応えたくなり、拡散やファン化につながります。
  • ステップメールやシークエンスマーケティング
    価値ある情報を段階的に無料で提供し、信頼関係を築いた上で商品やサービスの案内をすることで、成約率が高まります。

活用時の注意点

  • 見返りを強要しない
    「これだけしてあげたんだから買って当然」という態度は逆効果です。見返りを求めず、純粋に価値を提供する姿勢が重要です。
  • 相手が恩恵を「好意」と感じることが前提
    相手が押し付けと感じたり、恩着せがましいと感じると、返報性は働かず逆効果になることもあります。

まとめ

返報性の法則は、人間関係やビジネス、Webマーケティングで非常に強力な心理テクニックです。
無料サンプルや有益な情報提供、丁寧なサービスなど、相手に価値を与えることで自然と「お返ししたい」という気持ちを引き出し、信頼関係や購買行動につなげることができます。
ただし、相手の立場や気持ちを考え、見返りを強要しないことが成功のポイントです。

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